ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女 の感想!文庫まで待って後悔した

   

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2015年の年末に発売されたミレニアム4 『蜘蛛の巣を払う女』
文庫版は2017年秋。ようやく読み終えたのでその感想をば。

 

今年読み終えた作品でもかなり印象に残る作品でした。

読んだ感想

きっとこの記事を読む方は、ミレニアムシリーズの映画・ドラゴンタトゥーの女かスェーデン版か、ハヤカワの書籍に触れたことがある人だと思うので、詳しい話は省略しますが、前3部作までの著者と4作目の著者は変更になっているのです。

私は、シリーズの作者が変更になって続いたモノをそれとわかって読み終えたことがなかったので、やっぱり敬遠していたというか

主人公・リスベットの思考パターンを読者の納得がいく形で再現(といったら言葉悪いんですが)できるのかな~、みたいな心配はあったわけです。

読んでみてそんな心配はまったくの無用だと判りました。

むしろ、リスベットもミカエルも相変わらずだったし、作者変わったなんて誰も思わないんじゃないかという素晴らしさでした。

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書籍で読む醍醐味はリスベットの頭の中を感じられること

スェーデン版は前作3部作とも映画となっていて、日本でもレンタル可能だし、ハリウッド版ではカッコ良いダニエルクレイグがミカエルを演じているので、映像で知っている人も多いと思います。

映像と書籍で読む違いは、なんといっても、主人公リスベットの頭の中を感じられること。
特にミレニアムシリーズは、映像から入った人はびっくりするんではないだろうか、と思っています。

映画は計4作すべて見たし、リスベット役のノオミ・ラパスさんも、ハリウッド映画のルーニー・マーラさんのどちらのリスベットも好きですが、やっぱり本の中の、パンク姿リスベットは格別ぶっとんでいます。

リスベットに危害を加えた相手(例えば、リスベットの後見人の弁護士で、社会的には成功しているが、リスベットに対する仕打ちはココに記述しにくいほどOUTな奴)への復讐方法とか。

過去のしがらみを清算しようとする時の思考回路なんかは、シリーズの2番とか3番で明らかになってくるんだけど、ぜひこれは本で味わってほしい。

そして、4作目も、ぶっとんだリスベットは健在。

ミカエルとやり取りするときの、
「必要最低限に短く完結、かつウィットに富んだ文章」のやり取りや、リスベットが得意なハッキングをするときのイメージ描写なんかを読んでいて

「あぁ、本当にミレニアムの続きを読んでるんだ、すごいことだ」

と、ページをめくる手が止まりませんでした。

ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫 ラ 19-1)

過去作の背景もバッチリ

シリーズ3番の終盤で、新たな敵を示唆する記述があったのですが、
ちゃんとその辺も考慮されていて作られていました。

敵は恐ろしく、でもリスベットの相手として不足はない人物。

よく考えたら、リスベットの凄さを立たせるには、敵だって強大な人物じゃないといけないわけで、物語が進むにつれて明らかになっていく敵の悍ましさやちょっとしたセリフのやり取り、なんか思い出すと怖かったです^^

グロさもシリーズ4では健在でした。
シリーズ4は映画化もされるようですが、ハリウッド版「ドラゴンタトゥーの女」と同様に15禁かもなぁと思います。

あとは、リスベットのハンドルネーム「ワスプ」の由来とか、前々からそういう構想だったのでは?と思うぐらい自然でしたしね。この辺の過去作との背景のつながりはバッチリでした。

やっぱり、作者変わったって言わなければわからないんじゃないだろうかと思います。

もう一人の主人公・ミカエルだって今作でも活躍してますが、ミカエルに対する思いはなんだか私にとって複雑です。エリカとの愛人関係があるからかな~。

日本だったら大スキャンダルネタなのに、愛人関係がディナーをするように自然に進むのは、物語の世界だからなのか、アレは現代社会では日常的で普通な事なのか?モヤモヤしちゃんですよね。

その辺が消化できればきっと自分はミカエルにもっと親近感もてるかなぁと思っています。

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文庫まで2年も待って後悔した

振り返ってみると、海外モノのシリーズを待ち望んで読むことが、
ハリーポッターぐらいだったので、文庫化まで2年もあるとは気が付いていませんでした。

ハリーポッターは確か英語⇒日本語になるまで1年かかっていて(文庫化はもっと後でしたけれど)その1年も待ちきれずシリーズ後半は原作で先に堪能してましたし。

ただ、先に読んじゃう弊害もあって、どんでん返しを1年間も黙っていたり、一人で悶えなくちゃいけなかったこと(笑)

ハリーから話を戻すと、やっぱりどこかでミレニアムシリーズは3部作で終了したと思ってしまう気持ちがあったからかもしれません。2年間も文庫まで待ってしまいました。

ですが、読了後は違います。

次のミレニアム5は17年12月に出るらしいですが、文庫化まで待ちきれない自分がいます。

この4番でそのすごさが証明されたので。

このシリーズを引き継いだ、ダヴィド ラーゲルクランツさんの次回作もプレシャーを跳ね返し。期待を裏切らないモノになるに違いない。

この蜘蛛の巣を払う女を含め、3部作書くらしいので、あと2作は発売後すぐに堪能せねばなりませんね。

 

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